プロポの設定項目について学ぶ。

マシンとメカが一通り手元にそろったので、さっそく組み立てを…


と思ったのですが、30年前と現在では、メカ周りの環境が大きく変わっている様なので、その辺り学んだことについて、再度整理しておきます。


昔と大きく変わっているのは「プロポの調整機能」と「バッテリーの種類」です。


まずは本記事では「プロポの調整機能」についてまとめます。

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プロポによって調整可能なこと


プロポはほぼ初代アタックしか知らなかったの私ですので、いろいろ調べて「えっ今は機構的なとこ物理的に調整しなくてもこんなことまで出来るの!?」と驚きました。

なんせ、当時調整出来たのはトリムだけですからね…
厳密に言えばスティックタイプのスロットルレバーは、そのストロークだけは「前進広く、後進狭く」を『物理的に』調整可能ではありました。
といっても、レバーのニュートラルポジションをずらすだけなのですが。


さて現代プロポで調整可能な主な機能は

  • ステアリング(ST)・スロットル(TH) リバース(REV)
  • ステアリング(ST)・スロットル(TH) トリム(TRIM)
  • ステアリング(ST)・スロットル(TH) サブトリム(SUB-TRIM)
  • ステアリング(ST)・スロットル(TH) エンドポイントアジャスト(EPA)
  • ステアリング(ST)・スロットル(TH) エクスポーネンシャル(EXP)
  • ステアリング(ST)・スロットル(TH) デュアルレート(D/R)
  • ジャイロ(SVC)
  • ABS(ABS)

以上の8項目。その他、プロポのメモリに、これらの設定を複数保存可能な「モデルセレクト」機能もあります。


各機能がどのようなものなのか、以下に整理していきます。

ステアリング関係


ステアリングリバース(ST-REV)


ステアリングチャンネルをプロポで操作したときの、サーボ動作の左右を入れ替えます。


電動RCカーは直流電源で動くので、結線組み換えなしに手元で極性を入れ替えるようなイメージです。


マシンを組み、メカ積みを終えた段階でプロポのステアリングを動かしてみて、操舵方向が一致していなければ、この機能で切り替えます。


ステアリングトリム(ST-TRIM)


ステアリングサーボのニュートラル位置を調整します。


ステアリングを操作していないのに、右に曲がっていく、左に寄っていく、など、直進しない場合に調整します。


なお、この機能で調整されるのはあくまで「サーボのニュートラル位置」だけですので、サーボの動作左右限界(エンドポイント)が変わることはありません。

なので、調整後のニュートラル位置を基準にすると、サーボ動作角が左右で異なることになります。


一般に、ステアリングトリムは液晶のメニューから呼び出すことなく、独立したボタンで操作できることが多いので、実走行時に微調整することを主目的としています。


ステアリングサブトリム(ST-SUB-TRIM)


ステアリングサーボのニュートラル位置を調整します。


ST-TRIMと異なるのは、ニュートラル位置の移動に連動して、サーボの動作左右限界(エンドポイント)も移動するところです。


こちらはST-TRIMと異なり、走行時ではなく、マシン組み立て時の調整が主たる目的となります。


と言うのも、ステアリングサーボとサーボホーンは、「スプライン」というギザギザの歯がついた孔と軸で組み合わせるので、歯のピッチ以下の調整は物理的に不可能です。


これが組立説明書で指定されるサーボホーン角度と一致していない場合に、この機能で微調整を行います。


ステアリングエンドポイントアジャスト(ST-EPA)


ステアリングの左右動作限界を調整する機能です。


RCに用いられるステアリングサーボは、一般に180°や270°といった最大動作角度を持っていますが、マシンのステアリング機構的にこの角度を使い切ることは普通ありません。


したがって、ステアリング機構の動作範囲を超えるサーボ動作を制限し、過負荷を避けること、またプロポのステアリング操作範囲と、メカの実際の操作範囲をリンクさせるための機能とも言えます。


また、この機能は、左右独立して調整を行うことができます。


DT-04の3分割ステアリングワイパー(4節平行リンク機構)の様に、左右等角になるステアリング機構をもつマシンではあまり気になりませんが、オールドバギーの様にサーボ回転中心が車幅中心になく、なおかつステアリングロッドがサーボホーン直結式で不等長の場合、左右同じサーボの回転角に対して、タイヤの舵角が左右で異なるという現象が発生します。


(厳密に言えば4節平行リンクでもワイパーとサーボホーンをつなぐタイロッドの立体角の影響は受けますが、オールドマシンほど明確な差は現れにくい)


そのような場合にプロポ側の操作量と、タイヤの舵角が一致するように、左右それぞれ別の調整量を設定します。


ステアリングに掛る基本動作ですので、主に組み立て時に調整する項目です。


ステアリングデュアルレート(ST-D/R)


ST-EPAと同じく、ステアリングの動作角度を調整する機能ですが、調整指定が左右同時である、という点です。


ST-EPAで左右動作を合わせたうえで、実走行時に「アンダー過ぎるのでもうちょっと舵角増やしたい」「ターンで簡単に巻きすぎるのでもう少し舵角を減らしたい」と言う場面で使う機能です。


ステアリングエクスポーネンシャル(ST-EXP)


プロポのステアリング操作量と、サーボの動作量の比例度合いを調整する機能です。


ニュートラルとエンドポイントの関係は変わりませんが、「ステアリングの切り始めをクイックに」「切り始めをマイルドにしてエンドポイント近くで大きく動くように」といった操作感の調整を行います。


私の買ったTurbo Racing P32-Sや同系列のP52などでは単純にクイックさ・マイルドさを「プラス・マイナス」の値で指定するのみですが、ミドルクラス以上では中間値を複数指定出来たりもします。


ジャイロ(SVC)


これは厳密にはステアリングチャンネルではなく、3CH以降に割り当てる機能で、ステアリングサーボ、ESCの他に「ジャイロユニット」を搭載した場合にそれをオンするかしないか、という機能です。


ジャイロユニットというのは、走行中の車両の傾き、というか進行方向の変化の度合いを感知し、急激な変化に対して人為的操作なく、自動でカウンターステアを当てるというものです。


なお、ジャイロユニットについては受信機に内蔵している製品もあるので、メカもマシンも一式買いそろえるときに選択肢に入ってくると思います。


レースシーンでは必要な場面は出てくるかもしれないし、いわゆるドリフトRCカーでは比較的多く用いられているようですが、野良ラジで、なおかつ基本操作から練習しよう、という場合には使わないほうが良い気がします。

スロットル関係


スロットルリバース(TH-REV)


ステアリングと同様、直流極性の正逆を切り替えます。


モーター~ESCがギボシ端子で接続する場合はあまり必要性を感じないかもしれません。


ブラシレスモーターにリポバッテリーで大電流を流す場合、ギボシの抵抗を嫌って結線は直結(はんだ付け)する場合があります。


その際、誤って極性を逆に接続しても、この機能で切り替えられます。


スロットルトリム(TH-TRIM)


スロットルのニュートラル位置調整です。


スロットルレバーを操作してないのに前進、あるいは後進してしまうなど、プロポのスロットルニュートラルとESCのニュートラルが一致していない場合に使用します。


電動カーのESCではあまり使わないかもしれません。


エンジンカーの場合はスロットルバルブをサーボで作動させるので、アイドリングニュートラル(遠心クラッチが動作しない回転数)の調整が必要な場合があります。


スロットルサブトリム(TH-SUB-TRIM)


スロットルのニュートラル位置と合わせて動作限界も平行移動するよう調整する機能ですが、これも電動カーのESC使用時にはあんまり使わない機能のような気がします。


エンジンカーのバルブ操作サーボは、当然エンジンの最大出力・回転数に関わるので、調整に使うと思います。


スロットルエンドポイントアジャスト(TH-EPA)


前後進の動作限度をそれぞれ設定する機能です。これは電動カーでも使います。


モーターに流せる最大の電流を100%ととした場合、例えば前進の最大をその70%、後進の最大を30%の電流に制限する、というような使い方になります。


シェイクダウンラン(試験走行)時やオーバル・八の字など同じラインをトレースし続ける練習時などに重宝すると思います。


スロットルデュアルレート(TH-D/R)


TH-EPAと同様の機能ですが、こちらは前後進とも同じ割合での調整となります。


TH-EPAとは重複して設定可能なので、例えばTH-EPA前進70%、TH-EPA後進30%、TH-D/Rを50%とした場合、前後進ともそれぞれ掛け合わせ、前進35%後進15%のモーター出力(電流量)になります。


スロットルエクスポーネンシャル(TH-EXP)


ST-EXPと同様、プロポのスロットル動作とESC出力の比例度合いの調整を行う機能です。


全く調整しなければ、通常はプロポの操作量とESC出力電流は線形(一次)比例となります。


これを調整することで、スロットルの握りはじめをマイルドに、操作終局で一気に電流流す、あるいは操作の初動でパンチ力入れてその後はマイルドに、といった操作感が得られます。


RC操作に慣れない(スロットルレバーの操作が大雑把な)うちは、操作初動をマイルドに設定しておくと、いきなりマシンがすっ飛んでかなくて良いと思います。


ABS(ABS)


ESCでブレーキ使用を設定している場合に、ブレーキ操作により駆動系がロックすることを防ぐ機能です。


ブレーキ・解除・ブレーキ・解除・ブレーキ…を、早い周波数でぐり返すことで実現しています。実車のABSと同じですね。


EPカーのブレーキは、あくまで電気的なモーター制御により行っているので、タイヤ・ホイールそのものに機械的なブレーキ装置が付いているわけではありません。念のため。


GPカーは機械的なブレーキが備わっていて、スロットルバルブを動かすサーボの逆動作で、機械的にブレーキをかける仕組みになっています。


フェイルセーフ


電動RCカーは受信機も走行用バッテリーから給電しているため、これが途絶えるとプロポからの操作も出来なくなります。


走行用バッテリーの容量がわずかになり、電圧が下がってきたとき、ノーコンになる前に安全に停車させる(暴走を防ぐ)のがフェイルセーフ機能です。


基本的にこれをオフにすることはできません。


フェイルセーフが働いたときのスロットル位置は任意に指定することができますが、通常はデフォルトでニュートラル/ブレーキ位置になっており、特に変更する必要もないでしょう。

いろんな事が出来るということは


現代プロポは本当にいろんなことができますねぇ。まさに隔世の感、浦島太郎の気分です。


様々な設定項目があるということは、逆に言えば「意味が解らずいじってしまうと思った通りの操作が出来なくなる」し、「その直し方もわからなくなる」ということでもあります。


したがって、結果的にプロポのデフォルト機能で走行する場合でも、その機能を理解したうえで「使わない」「調整不可(不要)」という選択を取ることになるので、この記事で書いた内容については、しっかり頭の中に入れておきたいと思います。


ステアリングサーボに関しては、図説がないとわからないので、自分向けの整理の意味も込めて、別記事に書きたいと思います。

ではまた。

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